昭和レトロな懐中電灯と言えば、オレンジっぽい赤色とシルバーのボディのアレです。
今はなき「ナショナル」ブランドの懐中電灯を、祖母の家の片付けをしていて見つけました。
持ち手の部分がオレンジなんだか赤なんだかはっきりしない色の懐中電灯は、個人的に昭和の懐中電灯のイメージです。
ナショナル 懐中電灯
正式な商品名が分からないので、懐中電灯と表記します。型番又は品番は「FF-121CN」です。
シルバーの部分はブリキだそうです。素敵!
写真の通り、スイッチでオン・オフを切り替えるタイプで、単一電池を2本入れて使用します。
全長17.7cm・持ち手部分の直径が3.5cmです。販売価格等不明です。
このデザインがいいですね。なんとも言えないレトロ感が好きです。
持ち手の部分が青いタイプも販売されていました。
ナショ文字と言われるカタカナのロゴが刻印されています。ノスタルジック。
ナショナルは2008年に廃止されてしまったので、ある意味貴重です。
中に豆電球が2つ?
品番とメーカー以外何も分からないので、中に製造年書いてないかなーと思い、電池のフタを外そうをしたら、ライトの部分が外れました。
開けてびっくり、電球がもう一個ついています。
予備の豆電球なのでしょうね。懐中電灯がこういう構造になっているとは知りませんでした。
懐中電灯は押入れ(ってもうない家の方が多いでしょうけれど)の中の物探しの時に使ったりもしますが、停電してしまった時などトラブルがあった時に使うことが多かったです。
いざという時に豆電球の寿命がきてしまっても、予備の豆電球がついていれば安心ですね。ここまで考えられて作られている商品だとは思っていませんでした。
製造年、分かりません。
懐中電灯本体には、製造年は書かれていませんでした。
インターネットをぐるぐるしていて、1956年(昭和31年)のナショナル全製品カタログを掲載しているWebサイトがありました。
*ナショナル全製品カタログ 1956年(昭和31年)
こちらのページには、懐中電灯はあっても、同じデザインの商品は販売されていませんでした。
福島県の会津にある山内屋商店さんのサイトに、同デザインの単一電池3本で動くタイプの懐中電灯が掲載されていました。
*【懐中電灯】ナショナル 懐中電灯 / 山内屋商店 - 会津
商品カテゴリが80年代(昭和55-64年)となっていました。ですのでおそらく同じ年代に製造されたと考えていいとは思いますが、あくまで推測です。
この商品の買えるところ
実店舗
リサイクルショップや、古道具屋さんにあるかもしれません。それか個人経営の昔からある電気屋さんに残っていたりしないでしょうかね?
お店ではないですが、おじいちゃん・おばあちゃんに会いに行き、お家を捜索させてもらいましょう。
インターネット
ヤフオクやメルカリで購入可能です。「ナショナル 懐中電灯」で検索するとヒットしました。
ナショナルと懐中電灯の歴史
ナショナルは現パナソニック株式会社のブランドでした。その歴史と懐中電灯が発売されるまでの歴史を調べてみました。
● 1918年(大正7年)
皆さんご存知の松下幸之助氏が松下電気器具製作所を創業します。パナソニックの歴史がここから始まります。
● 1923年(大正12年)
電池と豆電球を組み合わせたランプである「砲弾型電池式ランプ」が開発されました。
懐中電灯が発売される前から、携帯型のランプは販売されていたのですね。
● 1927年(昭和2年)
角型の「ナショナルランプ」が発売されます。出てきました!「ナショナル」。
この商品がナショナルという名称のついた初めての商品で、ナショナルブランド誕生のきっかけとなった商品です。
なぜナショナルという言葉を選んだのかはこちらのページに書かれています。
*2-3. 「ナショナル」の誕生 - 松下幸之助物語 - 歴史 - 企業情報 - Panasonic
● 1945年(昭和20年)
木製探見電灯を発売。まだ懐中電灯という名称は生まれていませんが、見た目は懐中電灯に近いです。
● 1953年(昭和28年)
「懐中電灯」が発売されます。懐中電灯という製品名は、社内公募によって命名されたそうです。
発売当時の懐中電灯の写真がこちらのページに掲載されています。
*強力マルチライト BF-MK10 | ライト/懐中電灯/ランタン | 電池/充電器総合 | Panasonic
66年前に誕生した「懐中電灯」という言葉は、今ではもう懐中電灯は普通名詞として使われていますね。
おわりのつぶやき
特に防災に対してきちんと準備をしているわけではありませんが、懐中電灯は手の届くところに一本置いておかないとなと思っていました。
そうしたらたまたま好みのデザインの懐中電灯が見つけられてラッキーでした。
ものすごく余談ですが、パナソニックの創業は大正7年、ご長寿早押しクイズで有名だった吉田ことさんも確か大正7年生まれでしたね。
ご本人が「大正7年 6月14日生まら…生まれ!」と自己紹介していたので覚えています。あと住所言っちゃってましたよね(笑)
「多野郡吉井町池88-5 吉田こと ペコリ」…動画見すぎて覚えました。
商品情報
商品名:不明
品番:FF-121CN
メーカー:松下電器産業株式会社
価格(税抜):不明
JANコード:不明
原産国:日本