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レトロで可愛いイチゴスプーン

かつて昭和の家庭にあったイチゴスプーンは、底が平らでイチゴの模様がついているスプーンです。

イチゴスプーン

おばあちゃんの家にあったのを見たことがある若い世代の方もいらっしゃるかもしれません。

先日スーパーの催事で金物屋さんが出店しており、イチゴスプーンを見かけてとても懐かしくなりました。
そこで販売していたのはデザインがシンプルなタイプだったので、ネットで好みのイチゴスプーンを探して改めて買い直しました。

 

可愛いイチゴスプーン

イチゴスプーン

全長は13cmほどのイチゴスプーンです。 送料込みで300円で購入たので、1本100円もしていません。とっても安い。

イチゴスプーンと言えば、つぼの部分が平らになっているのが最大の特徴ですね。

イチゴスプーン

購入する際には、
・柄の部分に模様があるもの
・先が割れているもの
を条件に探しました。
その方が可愛いという個人的な好みです。

 

メーカー・生産年等不明

メーカーなどについてははっきりとは分かっていません。

メルカリで購入した時にも、メーカーについては特に記載がありませんでした。
スプーンの裏側を見ても、「STAINLESS STEEL」の刻印があるのみです。
Google先生で画像検索してみても、よく分かりませんでした。

かっぱ橋道具街に持っていって、カラトリーを販売しているお店の生き字引のような方に聞けば分かるかもしれません。新しいものなのか、古いものなのかもはっきりしません。

イチゴスプーン

商品が可愛いので、出身地などは気にしないことにします。

様々なジャンルのものの中で、自分がときめくものというのはあると思います。私が食器類の中でときめくのがスプーンで、その中でも特にイチゴスプーンですね。

 

イチゴスプーンの歴史

イチゴスプーンの生みの親

イチゴスプーンをこの世に送り出したのは、新潟県燕市にある小林工業株式会社さんです。

カラトリーのトップブランド、LUCKY WOOD(ラッキーウッド)で有名なメーカーさんです。
1868年(明治元年) 鍛冶工房として創業したのが始まりという、老舗メーカーです。普段100円のスプーンを使っている私は、ラッキーウッドの美しい銀色のカラトリーを見てうっとりしてしまいます。カタログを眺めるだけでも楽しいのでおすすめです。

イチゴスプーンが販売されたのは、1960年(昭和35年)のことです。

一般家庭の食卓にイチゴが並ぶようになったものの、当時のイチゴは酸味の強いものでした。
酸っぱいイチゴを美味しく食べるために、イチゴをスプーンで潰して砂糖と牛乳をかけて食べるのが流行したそうです。
--- この食べ方美味しいですよね。

 

イチゴを潰しやすいスプーンを開発 

普通のスプーンではイチゴが滑ってしまって潰しにくく、四代目の小林正一氏が底を平らにしてイチゴが滑りにくいスプーンを作ることを思いつきます。
--- 私も何度牛乳を撒き散らしたことか…。

しかしただ底を平らにしただけではイチゴが滑ってしまったので、滑り止めの模様について青山彫金所のベテラン彫金師である青山敞氏に相談しにいきます。

青山氏がイチゴの模様をいれることを思いつきます。

イチゴの模様は青山さんが実物のイチゴを見ながらプロの技と感覚で入れていったもので、何度かの試作を経て「シンメトリーではないものの無秩序でもない絶妙な良い加減」に配置されることによって、しっかりとイチゴをホールドする凸が表現できたそうです。
昭和家庭に1個はあった「イチゴスプーン」 開発元に歴史を聞いてみた | ニコニコニュースより

その後イチゴスプーンが販売されると人気商品となり、最盛期には年間30万本生産されていまいた。

 

最盛期から衰退期に

小林工業さんよりも安い価格帯で販売するイチゴスプーンの類似品が出回るようになったことや、イチゴの品種改良が進み、砂糖や牛乳をかけなくても美味しく食べられるようになったことといった要因で、イチゴスプーンの需要は減っていってしまいます。

衰退はしても小林工業さんのイチゴスプーンは廃盤にはならず、現在でも年間600本生産しているそうです。

 

そして復活

現在、イチゴスプーンが育児や介護の現場で使われるようになっています。

イチゴを潰せるということは、もちろん他の食品も潰せるということです。

離乳食を作る時や、介護職員の方が利用者の食事の際に食べ物を潰したりするのに使うそうです。しかもスプーンなので、そのまま食べさせられるので非常に便利です。

一時は衰退してしまった商品に、もう一度スポットライトがあたるというのは素敵な話ですね。

 

イチゴスプーンのスタンダードどちらなのか

イチゴスプーンには、先割れをしているものしていないものがあります。先割れをしているものは、フォークの役割を兼ねているようですね。

イチゴスプーンを産んだ小林工業さんの、イチゴスプーン販売開始当時カタログと現在のカタログを見ると、どちらも先割れしていません。

私の中では、先割れしたものがイチゴスプーンというイメージではあったのですが、やはり先に出来たものをスタンダードと考えた方が良さそうですね。

ちなみに現在「イチゴスプーン」で検索すると、先割れしているものしないものどちらも販売されていることが分かります。

育児や介護を目的で使用される場合は、先割れしていないタイプを使用した方が安全ですね。

 

イチゴスプーンが買えるところ

実店舗

現在でも生産されている商品なので、食器売場やホームセンターなどでも販売されているようです。金物屋さんで売っているのを見たことがあります。

デザインや形状はメーカーによって異なりますので、一番好みのものを見つけましょう。価格も幅があります。

東京のかっぱ橋道具街にももちろん販売されています。海外の料理人から「ストロベリースプーン」について問い合わせがあるそうですよ。

ちなみに楽天グローバルマーケットやAmazonでも海外向けにイチゴスプーンが販売されており、イチゴスプーンは新潟県から世界に飛び立ちましたね。

インターネット

Amazon楽天Yahoo!ショッピングWowma等で購入可能です。