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お気に入りの雑貨・文房具集めました。

中性洗剤の代名詞、可愛いママレモン [ ライオン ]

昭和から平成へと長く販売されている商品は沢山あります。
ロングセラーな台所用洗剤で、デザインがとっても可愛いのが「ママレモン」です。

ママレモン [ ライオン ]

この鮮やかな黄色いパッケージを一度は見たことがあるのではないでしょうか。
おそらくある世代の人達は、中性洗剤のことを一括りにして「ママレモン」と呼びます(笑)

ある商品が世間一般に浸透しすぎて商品名が一般名詞化?(一般名称化・普通名称化)してしまう現象にちゃんと名前を付けてほしいです。
--- 例:ウォークマン・ホッチキス・ポストイット

 

ママレモン 800mlの可愛さ

ママレモン [ ライオン ]

パッケージのラベル部分です。

ママレモンイエローを背景に、オレンジ・イエロー・グリーンのリボン(?)が通り、レモンを持った手の写真、として商品名がデザインされています。

三色のリボンがめっちゃ可愛いですし、商品名のフォントも可愛いです。そして「ママ」の青色がキュッとしまっていていい感じですね。
キャップがグリーンなのも良いです。

このデザイナーさん天才ですね。このラベルだけでも売ってくださいというくらい素敵です。

 

ママレモン [ ライオン ]

ボトルの上部、この花びらのような形状がとっても可愛いんです。

ここがただの真っ平らな形状だったら、おそらくここまで可愛いと思わないでしょうね。
この名前が分からない部分が花びらのような形状をしていることで、ママレモンがより可愛くなっています。

思いっきり台所用洗剤なのですが、可愛すぎて部屋に飾っています。
--- いや、使おう。

ママレモンには写真の800mlの他に、2.15Lと業務用に4Lが販売されています。ボトルのデザインは800mlがダントツで可愛いですね。
800mlのボトルを大きくして2.15Lと4L版も作ってほしいですが、色々と不便そうなので売れなさそうですね。

 

ママレモンの歴史

ママレモンの発売は1966年(昭和41年)で、開発したのはライオン油脂(現在のライオン)でした。
1960年代に洗剤を作っていた二大メーカーは、ライオンと花王だったそうです。
そして食卓に並ぶメニューも欧米化している為、油汚れを落とせる台所用洗剤が必要だったという背景があります。

 

『まだある。今でも買える"懐かしの昭和"カタログ~生活雑貨編編 改訂版~』によりますと、ライオン油脂は

世界初の野菜・果物・食器洗い専用洗剤「ライポンF」(一九五六年。業務用としてまだある)で、台所用洗剤という新市場を開拓したメーカー

です。
--- ちなみにライポンFもまだ現役です。

ママレモンについて下記のように解説されています。

発売当初のウリは、従来の粉末や液体ではなく、「ローションタイプ」(トロッとしている)であるということだ。秀逸な商品名もヒットの要因。六九年発売の「ママレンジ」(本当にホットケーキが焼けるままごと用レンジ)など、アサヒ玩具の「ママシリーズ」にも「ママレモン」の存在が大きく影響を与えたに違いない。 

当時流行していたおもちゃが商品名に影響しているとは、興味深いですね。

 

ママレモンの発売当初は現在のデザインとは異なっていて、現行商品よりは薄い黄色に赤いキャップ、そしてラベルが貼ってありました。
--- ボトルは黄色がかった半透明なのか、半透明でママレモンの黄色が透けているのかは定かではありません。

ママレモンの存在は、台所用洗剤市場に大きな影響を与えたようで、

登場以降「レモン」のイメージを掲げる台所用洗剤がブーム

になりました。

当時、「ママ」には「ヤングミセス」の意味合いもあり、かなり近代的なイメージの言葉だったようだ。

と書かれているように、ママレモンはパッケージだけでなく、商品名のセンスもとても良かったのですね。

 

ママレモンが黄色いわけ

ママレモンが黄色なのは、ライオンさんがマーケティング理論を活用したからだそうです。
1960年代当時の洗剤のイメージは「白」でした。
--- ラーメンズのあるコントで「名刺の白は心の白です」というようなセリフもあったような。

確かに白は清廉潔白なイメージがありますよね。ウエディングドレスも白ですし、白無垢も名前の通り白です。

ライオンさんがリサーチを行ったところ、

リサーチの結果などを見ると意外な結果が現れました。「白はきれいだが、汚れが付くと目立ちやすく汚くなる」というイメージも多かったのです。そして「白」に代わる新しい「色」を商品イメージとして大々的に打ち出すことにします。

サルでは分らない?デザインの話〈その8〉 より

そこで誕生したのが黄色いママレモンだったわけですね。 

ある世代にとってママレモンを中性洗剤の普通名称として呼んでしまうのも、台所用洗剤と言うと黄色をイメージしてしまうもの、ライオンさんの戦略だったわけです。
そして半世紀以上も販売されているロングセラー商品となりました。

ただ、初期パッケージがから現行デザインの変遷については調べられていません。

 

ママレモンが買えるところ

実店舗

スーパーやドラックストアなどで買えると思いますが、お店の品揃えによります。

インターネット

Amazon楽天Yahoo!ショッピングヨドバシ・ドット・コム等で購入可能です。

おわりのつぶやき

余談ですが、「ママレモン 可愛い」で検索したところ、ママレモンのデザインが可愛いという内容の記事ではなく、いかがわしいお店のサイトがヒットしました。

私が求めていた情報とは大きく違います(笑)

そういったお店のネーミングにまで影響しているとは、ママレモン、凄いですね。

 

商品情報

商品名:ママレモン
メーカー:ライオン株式会社
価格(税抜):オープン価格となっていますが、大体300円ちょっとくらいです。
JANコード:4903301073093
原産国:タイ

参考図書

『まだある。今でも買える"懐かしの昭和"カタログ~生活雑貨編 改訂版~』 初見健一 著 2013年5月30日 改訂第二版一刷 大空ポケット文庫
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