もう説明する必要がないくらい有名な横浜名物 、崎陽軒のシウマイについてくるアレにはちゃんと名前がついています。
醤油の入ったひょうたん型の入れ物の名前は「ひょうちゃん」と言います。このひょうちゃん、よく見ると意外と可愛いらしい形・表情をしています。
陶器製のひょうちゃん
崎陽軒のシウマイと切っても切れない存在の醤油入れのひょうちゃんです。タレ目のゆるゆるな表情、そして持っているのはラケットでしょうか。
この形とイラストになんとも言えない可愛らしさを感じます。
ひょうちゃんには様々な表情があり、持っているものも色々なので、どんなひょうちゃんが出てくるのかという楽しみがあります。
ひょうちゃんの大きさは縦4cm・横2.7cmで、なんと陶器製です。本物の瀬戸焼です。ひょうちゃんは愛知県生まれなのですね。
ひょうちゃんが入っているシウマイ
全ての商品にひょうちゃんが入っているわけではないそうです。ひょうちゃんがついてくる商品は、
昔ながらのシウマイ 15個入・30個入
特製シウマイ 6個入・12個入・22個入
です。
ひょうちゃんには大小のサイズがあり、昔ながらシウマイ15個入りには小が、30個入りには大が入っています。
特製シウマイの方は確実な情報でないのですが、6個入には小、12個・22個入りには大が入っていると思います。
*その数800種以上!? 崎陽軒シウマイの"しょうゆ入れ"「ひょうちゃん」の歴史を追った(1/3) - ウレぴあ総研
こちらの記事によりますと、上記の5種類の商品はお土産として購入されることを想定しているので、陶器のひょうちゃんが入っているそうです。
昔ながらのシウマイ 6個入りは自宅や駅で食べる場合が多いと考えられるので、プラスチックの醤油入れが入っています。
ちなみに羽田空港で販売されている商品は、すべてプラスチックの醤油入れだそうです。
私が持っているひょうちゃんは、小なのか大なのかどっちなのでしょうか。お土産にもらったシウマイで、何個入っていたかどうかは覚えていないです。
--- 美味しかったのは覚えています。
ひょうちゃんの歴史
初代ひょうちゃん
『昭和レトロ商店街』にひょうちゃんについて詳しく書かれています。
崎陽軒のシューマイが横浜駅で初めて売られるようになったのは、昭和3年(1928年)のこと。もともと食堂だった店が後に駅の売店となり、当初はパン、牛乳などを売っていた。他に何か名物はないか、ということで中華街のシューマイを売るようになった。もっともこのころは、ひょうちゃんはまだなく、単なるガラス瓶であった。
ひょうちゃんが登場したのは昭和30年。しょうゆを無地の陶器に入れていたところ、昨年亡くなられた漫画家の横山隆一さんが、さびしいからと目鼻をつけたことに始まる。この「ひょうちゃん」、という名も横山さんが命名した。
この横山さんがデザインしたものが初代のひょうちゃんです。種類は48種類ありました。形はよりひょうたんに近い形で、コルクの栓がついていました。
2代目ひょうちゃん
昭和63年(1988年)、創業80年を記念してひょうちゃんも代替わりしました。ひょうちゃんのデザインを担当したのはイラストレーターの原田治さんです。
2代目になると、大小のサイズが出来ました。初代と同じ形が大、冒頭の写真の形状が小です。
平成8年(1996年)に、コルクの栓からゴムの栓になりました。割と最近までコルクだったんですね。
ひょうちゃんのデザインは80種もあったそうで、サイズも2種類、色も青・緑・ピンク・茶の4色あり、全部合わせると640種類になりました。
ソーシャルゲームのガチャもビックリな種類です。
3代目ひょうちゃん
ひょうちゃんは平成15年(2003年)に3代目となりました。3代目と言っても、初代の絵柄を復活させたので、もともとのひょうちゃんに戻った形になります。48種類に大小のサイズがあるので、全部で96種類です。
これでもコンプリートは難しそうですね。
崎陽軒のWebサイトで確認したところ、初代と同じ形が大、冒頭の写真の形状が小なのは2代目と同じです。
私が持っているのは「小」でした!すっきり!
記念・限定ひょうちゃん
2018年に創業110周年、シウマイ誕生90周年を記念して、記念ひょうちゃんが登場しました。
平成27年(2015年)にはひょうちゃんが還暦を迎えたことから、還暦記念のひょうちゃんが登場しました。
その他にもクリスマス限定ひょうちゃんや、劇団四季のキャッツとコラボした「キャッツひょうちゃん」なども登場しています。
ひょうちゃんが見れるところ
実物
崎陽軒の横浜工場に工場見学の最後には、シウマイが試食出来るそうで、そのお部屋に歴代のひょうちゃんが展示されているそうです。
写真
● 写真か掲載されいるサイト
*崎陽軒|ひょうちゃん
*崎陽軒|「昔ながらのシウマイ」記念仕様パッケージ&記念ひょうちゃん封入
* その数800種以上!? 崎陽軒シウマイの"しょうゆ入れ"「ひょうちゃん」の歴史を追った(2/3) - ウレぴあ総研
● 写真か掲載されいる書籍
『昭和レトロ商店街 ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー』町田忍著 2006年1月31日初版 早川書房
『昭和のレトロパッケージ』 初見健一 著 2016年1月25日初版 グラフィク社
※初代ひょうちゃん全48種類が掲載されています。
ひょうちゃんについての余談
歴史あるひょうちゃんですが、ラーメンズの「映画好きのふたり」というコントに出てきたことがあります。
コント内では「ひょうたん醤油入れちゃん」と呼ばれており、人質ならぬモノ質になります。
ひょうたんの醤油入れはおそらく一つだけなので、崎陽軒の名前が出てこなくてもひょうちゃんのことだと推測出来ます。
ちなみに100個くらい集めているという設定です。映画好きのふたりは2000年のコントなので、全640種類のうちの100個集めたのかと考えてしまいました。
--- 被ってる可能性もあるよね。